橋元淳一郎の月例報告24回目、2002年5月分 
 6月に入って鼻炎はだいぶ治まってきましたが、今や我が家の大問題は、ムカデであります。薬を家の周囲に撒いているのですが、それにも拘らず、次第に大きいヤツが廊下や洗面所や風呂場や客間に忽然と現れるのです。今の所、刺されたりの被害はないのですが、連れ合いが夢の中でうなされております。ムカデ退治の特効薬があればお教え下さい。
●5月2日
 相変わらず鼻炎。
●5月4日
 「橋元流物理」の最初の校正を手伝ってくれた阿部君と重信君が東京より来駕。かつての予備校生も、いまや立派な社会人である。客人たちをだしに、ビール、ワイン、コニャックと主が酔っ払う。
●5月6日
 鼻炎ひどし。SFマガジン連載『プラトンの洞窟』、なんとか仕上げて送付。
●5月7日
 連休も終わり、授業も再開。
 東進ハイスクール「難関大物理」の夏期講習のテキスト作成にとりかかるが、なかなか進まず。
●5月11日
 家族で長岡京へ。
 夜、連れ合いと久しぶりで先斗町「クラブデゼール」へ。1968年のグレン・グラン、1972年のグレン・ファークラス、そして数十年もののカミュのカルバドス、同じく数十年ものの、もはや手に入らないレミーマルタンなど、半年ぶりに至福の時を過ごしたのだった。
●5月13日
 「力学ノート」再校チェック。あとは刊行を待つばかり。
●5月15日
 東進ハイスクール、夏期講習テキスト、なんとか完成。
●5月16日
 六甲MOVIXで「スパイダーマン」を観る。
●5月17日
 東進衛星予備校ビデオ収録のため上京。新幹線車中は読書『意識する心』
●5月18日
 いつもより少し早い「のぞみ」で帰り、オーキッドコート『去来花』で連れ合いに合流。今夜は同店常連のワイン・パーティーである。隣席はなんと、作家の陳舜臣様御夫妻であった。店の人にピアニストと紹介された連れ合いは緊張のしっぱなし。かくいうぼくも、「SFなどを書いております」と、アセアセであった。初めてお目にかかったのだが、温厚で上品な、いかにも神戸人らしいおじい様おばあ様であった。
●5月20日
 東進、2学期テキストに取り掛かる。
●5月22日
 たまたま出来た空き時間に、大阪南港の「なにわの海の時空館」を見物。お役所の作った施設にしては、なかなか面白い。コスト比では、USJより上ではないか。
●5月25日
 相愛大学の孫久富教授の講演(大伴家持論)を聴きに連れ合いと本町へ。孫先生は、万葉集研究の一人者であるばかりでなく、山崎豊子氏の中国取材の通訳をはじめ、様々な活躍をされている日本通の文学博士である。いや、今や中国通の日本人というべきか。
●5月26日
 SFマガジン7月号『プラトンの洞窟』43回「右手で左手を触るとき」
●5月31日
 某H社の編集者より、某文庫本の続編の催促。うーむ、この企画、まだ生きていたのか。G社の次企画、K社の次企画と、この夏は大忙しの予定が、大車輪でも追いつかなくなりそうだ。予備校のテキストをのんびりと作っている場合ではないのだが、これはメシの種だし。メシの種にはならないが、一番書きたい長編もあるし。とまれ、仕事の注文が舞い込むということは、何よりの幸せなのだ、と自分に言い聞かす。
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