橋元淳一郎の月例報告37回目、2003年6月分 
●6月1日(日)
 久しぶりに賓客。例のごとく囲碁。実力伯仲である。握って黒番なので辛勝。
●6月2日(月)
 早朝、『カメレオンは大海を渡る』の注原稿、これが意外に時間をとられる。事典類を10冊ほど広げて四苦八苦。
 午後、ムカデ退治の砂撒き。先月末に書斎に現われたのだ。ベランダに4匹の死体発見。
夕刻より連れ合いとmovix、『めぐりあう時間たち』。
●6月3日(火)
 早朝の貴重な時間を、通勤と授業に取られるのが、仕方のないこととはいえ何とも痛い。
 帰宅後、東進ハイスクールの2学期テキスト原稿、『カメレオン』の注原稿をあえぎあえぎ書く。
●6月4日(水)
 『カメレオン』の注原稿、なんとか仕上げて送付。校正刷も送付。
 NTTが光ファイバーの工事に来る。工事は簡単に終わったが、設定をしている時間的余裕なし。
●6月5日(木)
 朝から夕方までゼミ、授業で疲れた体にムチ打って、夜は東進の収録準備。
●6月6日(金)
 いつもの「のぞみ」で上京。
 車中、リュドミラ・ウリツカヤ『ソーネチカ』、味わいのある小説だ。
 東進衛星予備校、収録2コマ。
 夕食はいつものうどん屋「三瓢」で天ぷらそば。
 夜、ホテルで『ソーネチカ』読了。
●6月7日(土)
 朝食、ホテルのバイキング。
 東進、収録2コマ。
 いつもの「のぞみ」で帰阪。
 連れ合いが住吉まで迎えに来てくれる。夕食は鍋、ビール、ワイン。
●6月8日(日)
 出張の疲れも取れぬまま、SFマガジン連載『プラトンの洞窟』原稿に取り掛かる。1日がかりで、なんとか仕上げて送付。
●6月9日(月)
 やっと光ファイバーの設定にかかる。NTTのおまかせ設定というのに電話をするが、これが話にならない。パソコンがアダプターを認識しないのだが、それはパソコン・メーカーに問い合わせてもらわないと分からない、それさえ出来れば、いつでも設定に出向くという。問い糾しても無駄なので、自分で悪戦苦闘。なんとかアダプターを認識させる。その後は、たんにソフトをインストールして、指示通りボタンを押すだけ。こんなもの、おまかせ設定などに頼まなくても小学生だって自分でやるぞ。NTTの営業というのは、昔からこういう殿様商売である。プンプン。
●6月10日(火)
 連れ合いの友人など来。午後から、地下、ディオニソスで内輪のリサイタル。夜はみんなで六甲アイランド、リンクの「庵」。ここの創作料理は、だんだん美味くなる。
●6月11日(水)
 「生態学」の授業で、心理学科の学生が岸見一郎さんの本を届けてくれる。岸見さんには、昔、ニフティのネットでラテン語を教えてもらったことがある。人生は縁である。
●6月12日(木)
 講談社のMさんより、『単位が取れる電磁気学ノート』重版とのこと。万歳。ありがたいことである。
●6月13日(金)
 京子が書斎の本棚にくらいついたりするので、壁とチェーンで繋いでとめる。考えてみれば、京子が乗らなくても、地震が来ればぼくは下敷きだ。本の下で死ぬのは本望ではあるが、痛いのはいやだ。1年以上、よく放っておいたものだ。
●6月14日(土)
 東進衛星予備校の2学期のテキスト原稿に取り掛かる。
 昼食は、連れ合いと「みかげ館」。いまや常連である。
 夜、酒屋が届けてくれた梅で梅酒を漬ける。
●6月15日(日)
 東進のテキスト原稿執筆。
 文藝家協会の会報のエッセイの原稿、一気に仕上げて送付。
 連れ合いは、京都へレッスン。
 夕食はみんなで六甲アイランドのとんかつ屋。狭い座敷の隣りで、若者二人がきたない足をこちらの方に投げ出して、食べ放題のしゃぶしゃぶの肉に食らいついている。一人は、NHK大河ドラマの武蔵のような目をした男で、連れ合いは、ああいうギトギトしたのは大キライ。やっぱりこういう店は、やめよう。
●6月16日(月)
 東進のテキスト原稿執筆。
●6月17日(火)
 雨なのに洗濯乾燥機が故障して、どうにもならない。修理の依頼の電話(以前、近くの個人の電気屋に頼んで不愉快な思いをしているので、三宮の修理センターに直接電話する)。他に銀行に電話、荒ごみの整理、コープリビングに消耗品の購入、などなど、雑用で明け暮れる。生きていくというのはしんどいことだ。
 夜、久しぶりに読書。西村三郎『毛皮と人間の歴史』
●6月18日(水)
 早朝起き。物理演習書の執筆。
 大学からの帰宅途中、クリーニング、買い物、銀行で金をおろし郵便局で地方税の納付、などなど。あくせく動いて、金が出て行くばかり。しんどいことだ。
 夜は疲れて仕事にならず。
●6月19日(木)
 乾燥機の修理に来る。分解掃除で埃を取り除くと、きちんと動くようになる。
 東進衛星予備校の収録準備。
 「内分泌外科」連載『サイエンス・コラージュ』第50回の原稿、一気に仕上げて送付。
 夜、松方ホールで小栗まち絵・児嶋一江のコンサート。ベートーヴェン・ソナタの最終回。香り立つようなロマンに溢れていた。拍手。
●6月20日(金)
 いつもの「のぞみ」で東京出張。
 いつものごとく新大阪の本屋で物色、車中読書、ライナー・チムニク『クレーン男』。大人の童話。
 いつものごとく90分2コマ収録。2学期のテキスト原稿も8回分渡し。
 夜、ホテルで読書、アルフレッド・ド・ミュッセ『ガミアニ』。100年以上前のポルノ小説。ベーゼ、ベーゼと出てきて、笑い出したくなる。
 明日の収録を考えて、いつものごとく酒飲まず。
●6月21日(土)
 いつものごとく90分2コマ収録して、いつもの「のぞみ」で帰阪。
 車中読書、ビールを飲みながらパウロ・コエーリョ『悪魔とプリン嬢』
 夜、帰宅。京子を風呂に入れたあと、TVで野球。阪神×巨人、8回裏、阪神10点の猛攻、気分爽快。
●6月22日(日)
 東京出張でたまっていた雑用を片づける。
 物理演習書執筆。
 夜、連れ合いとホームページを作ってみようという話になる。連れ合いは、ピアニスト多賀みずほで「売り出す」ことにしたので、そのPRの場を兼ねてである。
●6月23日(月)
 ホームページの作成。ニフティのサクサク作成君というのを使うと、いとも簡単に出来上がる。「ミドリ」でディジカメを購入し、映像を取り入れることを試みる。ディジカメの写真1枚あたりの容量が大きすぎて、作成君の容量枠を超えてしまうので苦労する。
●6月24日(火)
 早朝出勤はしんどい。やれやれである。
 帰宅後、ホームページに没頭。仕事にならず。昔、パソコン通信で膨大な時間を浪費したことを思い出す。自戒。
●6月25日(水)
 昨夜の不摂生で終日、下痢。
 午後の教授会は失礼させていただいて、区役所で住民票や印鑑証明を取ったり、郵便局によったり、雑用を片づける。
●6月26日(木)
 終日出校で仕事にならず。
●6月27日(金)
 早朝起き。物理演習書執筆。一部送付。
 『カメレオンは大海を渡る』が届く。表紙は始めてみる。なかなかいい。
 夜、連れ合いは六甲アイランドの「アート・カレッジ」のコンサートに出演。ベートーヴェン「悲愴」。アップライトのピアノにしては、なかなかの迫力であった。
 今日は、この他にも重要な案件が片づき、記念すべき日となった。
●6月28日(土)
 物理演習書、執筆。
 夜、寝室にムカデが出た! なんということだ。書斎に引き続き、今年は2階ばかり狙われる。ムカデの砂も撒いたのに、雨で効果が薄れたのだろうか。大騒動で眠れず。
●6月29日(日)
 三重より岳父が車に材木を積んで来駕。ベランダのウッドデッキの工事に入る。素人なのに、最近の職人などはとても及ばぬものが、それもきわめて安い材料費で、出来上がっていく【写真】。家族一同、ひたすら感動するばかり。
●6月30日(月)
 夕方に、ウッドデッキ、とりあえずの完成。次期工事でさらに延長してもらえるらしい。さっそく、椅子と机を出して、ビールで乾杯。
 ムカデ退治の砂、再注文。
 文藝家協会のエッセイ、掲載紙届く。
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