橋元淳一郎の月例報告39回目、2003年8月分 
 夏休みなのに、働きバチのように仕事をした8月でした。やれやれです。おかげで、今年の新刊は5冊になりそうです。
●8月1日(金)
 大学のオープン・キャンパスに説明要員として出校。1日つぶれる。
 キッチンの壁にムカデ現わる。安心した頃のゲリラ出現である。何ということだ。
●8月2日(土)
 終日、学研の物理問題集執筆。上下2冊本、全41講。ようやく8講まで脱稿。この分だと、8月一杯でようやく上巻脱稿の計算。見通しが甘かった。
●8月3日(日)
 物理問題集執筆。
 東進衛星予備校の収録準備。
 夜、芦屋の花火大会をベランダより見物。
 その後、とんでもない出来事。家の前で酔っ払いが車を暴走させて、電柱やら我が家の門扉にぶつけて大騒ぎ。国道沿いの道でもあるまいし、通り抜けも出来ないような行き止まりの道路で、なんでこんなことが起きるのだ。警察もやってきたが、杓子定規に書類を書くだけで、まったく無能だ。車をレッカー移動にきたJAFの下請け業者の態度もはなはだ悪し。明日は東京出張というのに、腹が立って眠れず。
●8月4日(月)
 昨夜の事件の経過を気にしつつ、連れ合いにまかせて、いつもの「のぞみ」で上京。
 夏休みで満席。隣席が埋まっていると、本を読む気にもならない。来年からは、夏休みの出張はやめよう。珍しく、前回に引き続きプロ野球選手と同車両。とはいえ、オリックスの選手なので誰も気づかない。マック鈴木がいたが、今の成績では顔を見るのも気の毒だ。
 東進、衛星予備校収録2コマ。
 夜はホテルで読書、イタロ・カルヴィーノ『見えない都市』
●8月5日(火)
東進収録2コマ。
 いつもの「のぞみ」で帰阪。前の大阪弁のおばちゃん4人がうるさくて仕方ない。夏休みはやっぱりだめだ。
●8月6日(水)
 3日の事件、ようやく明日保険会社が来ることになるが、そもそも本人がきちんと謝罪に来ないことが腹立たしい。常識はずれである。
 そんなこんなで、ろくに仕事にならず。それでも、物理問題集、執筆2時間。
●8月7日(木)
 ムカデ業者が来て、床下に送風機の取り付け。これで一安心といけばいいのだが……。
 保険会社との電話など、雑用ばかりで時間が過ぎていく。
 そんなこんなで、ろくに仕事にならず。それでも、SFマガジンの連載「プラトンの洞窟」原稿、なんとか仕上げて送付。
●8月8日(金)
 台風10号接近で大雨の中、車で出校。今日がレポート採点の締切り。なんとか済ませて、教務課に提出。やれやれである。
 台風接近で、ベランダの観葉植物など屋内に入れ、雨戸を閉めるなど、厳戒態勢。
 台風通過時は、シアターでビールを飲みながら『モンテ・クリスト』。なかなか面白いが、何年も牢獄に繋がれているじいさんが、なんであんなに太っているのか。ミス・キャストである。
●8月9日(土)
 夕刻より、連れ合いが神戸元町『アマデウス』でライヴ・コンサート。入りを心配したが、満席でほっとする。まあ、半分はお知り合いですが。曲目は、ベートーヴェン『悲愴』、シューマン『謝肉祭』など。
 深夜まで飲む。
●8月10日(日)
 さすが寝不足でしんどい。仕事にならず。
 夕食は京子も連れて、久しぶりにトアロード『青山』
●8月11日(月)
 終日、物理問題集執筆。
●8月12日(火)
 風邪気味。終日メランコリック。それでも物理問題集執筆、ようやく11講まで脱稿。
 夜、読書『肉食タブーの歴史』
●8月13日(水)
 終日、物理問題集、12講、脱稿。
 深夜、衛星TV『白い巨塔』、昔の白黒映画はついつい見入ってしまう。
●8月14日(木)
 秋雨前線、10月下旬並み。
 物理問題集、力学編、ようやく脱稿。
 夜、読書『毛皮と人間の歴史』
●8月15日(金)
 法事で長岡京へ。
 京子が左腕ひじを脱臼。こういう時の連れ合いの対応には、毎度のことながら感心する。母性本能躍如である。お盆にも拘らず、病院に走って事無きを得る。
●8月16日(土)
 物理問題集、執筆。
 夕刻よりワイン。風邪気味の熱もあり、ダウン。
●8月17日(日)
 出張前に体調不良でやれやれ。
 物理問題集、執筆。
 東進収録準備。
 熱燗を飲んで寝る。真夏に熱燗など始めてだ。
●8月18日(月)
 お盆明けで新幹線空いているかと思ったら、満席。やれやれ。
 年末にスカパーの収録を入れたのでやむをえないとはいえ、8月に2回も東京出張とは、人生損をしている気分である。
 車中読書、W.G.ゼーバルト『アウステルリッツ』
 東進収録2コマ。
 ホテルのベッドは寝苦しい。畳敷きの旅館を探そうか。
●8月19日(火)
 東進収録、2コマ。原子物理の講、物理とは無縁のカメラマンが面白いと言ってくれた。嬉しいなぁ。
 帰路、ビールを飲みながら読書、グウェン・エイデルマン『夜を抱いて』
●8月20日(水)
 物理問題集、執筆。
 夜、ディヴィッド・ボームの『量子論』、あちこちに若気の書き込みがあり、学生時代が懐かしい。
●8月21日(木)
 物理問題集、16講まで脱稿。
 ボーム『量子論』
●8月22日(金)
 物理問題集、執筆。
 ボーム『量子論』
●8月23日(土)
 奥志摩へ、親族旅行。
 大阪湾と違い、何と美しい大気と海か。このあたりに別荘でも持ったらいいだろうなぁ。夜、火星がひときわ輝いて見える。そういえば、大接近なのだ。
●8月24日(日)
 スペイン村へ。
 夜は三重の実家泊。
●8月25日(月)
 夕方、神戸に帰宅。
 ボーム『量子論』
●8月26日(火)
 終日、物理問題集、18講、脱稿。
●8月27日(水)
 物理問題集、19講、脱稿。
 久しぶりで、連れ合いとオーキッド・コート『去来花』
●8月28日(木)
 ようやく門扉の取替え工事に来る。
 物理問題集、20講、脱稿。校正刷りが10講分ほど届く。
●8月29日(金)
 今日は、門柱のタイルの補修工事。
 午後、京子のサマースクールのパーティーに出席。
 物理問題集、21講、脱稿。
●8月30日(土)
 物理問題集、22講、脱稿。
 夕方より元町『アマデウス』。マスターの出版記念コンサート。
●8月31日(日)
 物理問題集、23講、これで上巻脱稿である。あーしんど。
 午後から賓客来。序盤圧倒的優位に立つが、その後、二転三転、激闘4時間、けっきょく10目半負け。うーむ、勉強しなおさねば。
 かくして、8月は物理問題集に追われて、夏休みの気分せず。下巻は、どうみても9月一杯かかるだろう。
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