[石黒達昌] いしぐろ たつあき
 1961年北海道生まれ。東京大学医学部卒業。1989年、「最終上映」で第8回海燕新人文学賞を受賞してデビュー。以降、東京大学付属病院外科に勤務する傍ら、純文学誌を中心に数多くの中短篇を発表。1994年、架空の動物ハネネズミの生態をレポートした横書き小説「平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに…」が芥川賞候補となり、大江健三郎氏、筒井康隆氏の絶賛を浴びた。同作および続篇を収録した『新化』や『人喰い病』などの作品集により、生物学・医学と文学を融合させた作家としてSFファンの注目も集めつつある。現在、テキサス大学MDアンダーソン癌センターに助教授として勤務。
 2001年、「真夜中の方へ」で第126回芥川賞候補。  2004年、「目を閉じるまでの短い間」で第132回芥川賞候補。