久美沙織著
高田明美カバー
ISBN4-15-030406-8 C0193
ハヤカワ文庫JA '94/7/31刊 460円
 SFマガジン'87/8月号から'94/6月号に渡って書きつがれた4篇の連作中編集。
収録作:「冒頭部」「病院船」「黒真珠」「闇の女王」

粗筋:
 近未来。真珠病という全身が真珠質に変質し、やがて死に至ると言われる不治の病が、全世界に蔓延しつつあった。原因は精神的なものとされていたが、罹患した患者は隔離され、進行を止めるには性腺を摘出しなくてはならなかった。
 一方、そうした手術を拒み、全身の完全な真珠化に身を任せた患者達は、本当に死んでしまうのだろうか。それともある医師の言うとおり、新しい種族が形成される第一歩なのであろうか・・・


 『日本アパッチ族』→『鉄男』へと続く日本変身譚を正しく受け継ぐ本格SF。まあ小松先生の全身が鉄と化してしまうというのに比べて、久美さんのは、真珠化ですからちょっと女性的ではありますね(どこがだ^^;)

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