『おもひで屋』
> 上杉那郎著/廣澤順也写真
> ISBN-13: 978-4758411400
> 角川春樹事務所
> 1500円
> 2009.8.8発行

粗筋:
  甲子園出場の夢が絶たれやけになっていた西沢素晴は、酔っぱらいに絡んでいたチンピラを殴り飛ばし拘置所のやっかいになることに。そこに迎えに来たのは、彼のじっちゃんだった。おかしい僕は連絡してないはずなのに……
  いぶかる彼に、じっちゃんは手紙の束を差し出す。そこにはプロ野球球団からのものに混じって“NGO法人『おもひで屋』”という実家の近所からの不可思議な手紙があった。素晴の乗った軽トラのなかで、彼が生まれる前から植物状態で入院していた母親の死を知らされる。母と一緒に生活した記憶がない素晴にとって、母の死も遠い出来事のように感じた。

 失意と絶望の中に届いた 「想い出チケット」を手に、素晴は19年前の世界に向かうことになるのだが……


セカンドムーン
『セカンドムーン』
> 上杉那郎著/ケッソクヒデキ装画
> ISBN 978-4-7584-1105-9
> 角川春樹事務所
> 1700円
> 2008.2.18発行
粗筋:
 西暦2012年、衛星打ち上げ事業の存続を賭けて種子島 から飛び立ったロケットGIII8号機は、大気圏突破を目前にしてコントロール不能に陥り自爆。打ち上げの責任者であるスペースノヴァ社(旧宇宙開発事業 団)の小百合は、前任者で元恋人の内村から、失敗の原因は宇宙兵器の攻撃だと教えられ耳を疑う。世界の裏勢力が未知の技術入手に暗躍する中、小百合達はそ の正体を追うが、小百合の兄・修司が搭乗する国際宇宙ステーション・フリーダムがその攻撃を受け日本列島へ落下し始める……。
 人類の科学力を凌駕するテクノロジーで造られた兵器の目的は何か。そしてフリーダムに搭乗する日本人クルーと、落下地点となる日本に明日はあるのか!

『フラッシュ・オーバー』
> 樋口京輔著/西口司郎装画
> ISBN 978-4-04-873182-9
> 角川書店
> 2000円
> 1999.9.25発行
粗筋:
 群馬、新潟間を結ぶ世界最長の谷川トンネル坑内で、核燃 料輸送トラックを先導する県警パトカーが、横転したタンクローリーに激突、さらに車数台が玉突き衝突して炎上した。現場は白煙と炎に包まれ、非常電話の回 線も途切れた。新潟県警高速隊長の河合が避難坑へ脱出しようとしたその時、突如現れたテロリストが機関銃を乱射。部下が射殺されるのを目撃した河合の全身 は凍りついた。まもなく「光の旅団」を名乗るグループから犯行声明が…。前線を埋め尽くす機動隊、自衛隊員。映像を追うテレビ・クルー。誰が、いったい何 のために?
フラッシュ・オーバー

緑雨の回廊
『緑雨の回廊』
> 樋口京輔著/安藤克昌装画
> ISBN 978-4-12-003003-1
> 中央公論新社
> 2000円
> 2000.5.10発行
概要:
 夫の失踪の痕跡は、埋蔵金の眠る巨大ダムの底へとつながっていた。曼陀羅が解き明かす境界へ妻は一歩を踏み出した。

『黒姫伝説殺人事件』
> 樋口京輔著
> ISBN 978-4-88862-896-9
> 新潟日報事業社
> 1600円
> 2002.3.31発行
概要:
 「黒姫のお池を守って…」謎の言葉を残しゲレンデで無惨に殺された親友。真相を求める旅は晩冬の湯沢、黒姫高原、刈羽、糸魚川、石打を結ぶ。伝説と現代社会の闇が交差する長編ミステリー。
黒姫伝説殺人事件

黒の七夕
『黒の七夕』
> 樋口京輔著
> ISBN 978-4-06-210544-6
> 講談社
> 2200円
> 2002.7.5発行
概要:
 地下鉄工事のルート変更に伴う、きな臭い噂の数々。どう して手抜き工事が平然とまかり通ったのか? 復旧に投入された潤沢な予算はどこから捻出されたのか? そして親友は、なぜ死を選ばなければならなかったの か? 憎むべき敵。それは地方土建というシステムそのものだった。
 地下鉄工事をめぐる、地方ゼネコンのどす黒い闇。愛する女を救うため、男は命を懸けて立ち上がる。